公判中
office氏は刑事事件として裁判で公判中です。
だから、裁判が決着するまでは、およそメディアに発言はしないでしょう。
ちせさんという方が貴重にも、公判の記録を公開されています。
http://sp.homelinux.com/seer/library.shtml
まず、裁判官側にはITに関する知識は無く、これまで扱ってきた刑事事件の尺度に当てはめようとしているのが見て取れます。
若干心配です。
そしてここからは、不正アクセス禁止法の解釈の範囲を巡る闘いです。
当然、故意かどうか、知り得た情報をどう使うつもりだったか、実行するまでにどこまで知っていたか、どこまで事前に結果を予測しえたかが時間をかけて確認されていくことでしょう。
その中で、特に客観的には測れないoffice氏自身しか知りえない部分で、「裁判の流れに負けてしまって相手の主張を認めてしまう」ようなことが無き事を切に願います。
かつて、安易なパスワードの欠陥を指摘するためにアクセスして、善意なのに逮捕された事件がありました。
宇宙開発事業団の不正アクセス事件で3人逮捕 http://slashdot.jp/article.pl?sid=02/05/30/1253257
ここからは、如何なる理由があってもパスワードを破ってはいけないという法であると見て取れます。
法に照らすはずの刑事裁判に、パワーゲームが持ち込まれないことを願います。
技術者の倫理と法の鬩ぎあいをoffice氏が代表しているというと、反感を覚える人もいるでしょう。
しかし、彼は自ら望むことなく、その場に引っ張られたのです。(予期はしていたでしょう)
議論が風化されてしまうことなく、「相手の土俵で闘わされる不利益」がパターン化しないよう、技術者も法を学んでいかねばなりません。
一報でACCS久保田氏の、御旗を翳した暴言は続いています。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0406/08/news100.html
既得利益を侵害する脅威が彼にとってのテロなんでしょうね。
ただ久保田氏は「あくまでも個人的な意見」としながら、起訴されたWinny開発者「47」氏の行為が著作権法違反(公衆送信権の侵害)のほう助犯に当たるかどうかについて、「著作権法の改正を意図して開発したこと、(Winnyを使って)著作権侵害行為が行われていることを承知しながらバージョンアップを続けたこと、その意図どおりにゲームソフトや映像メディアなどが公開されていたこと」の3点を満たしていれば、ほう助犯に当たるとの見解を示した。
その上で久保田氏は、著作権法は関係省庁・団体などが真摯(しんし)な議論を重ねた上で法改正などを行っており、それをWinnyという道具を使って強引に改正を企てるのは「技術的なテロであり、非民主主義的行為だ」と非難した。