お馴染み、高木浩光氏のBlogから

http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20050408.html

UFJ銀行フィッシング詐欺対策の不十分さへの指摘である。


分かりやすく指摘し、妥協を許さぬ姿勢は賞賛に値するし、日本のセキュリティ向上にこれほど貢献している人物も他に見当たらないほどである。

しかし、UFJ銀行に許可を取って掲載したわけではない。
電話を掛けた行為は、会話については許可を得ているとはいえるが。


この指摘を読み、巧妙にフィッシング詐欺を仕掛ける輩が出ないとも限らない。
既にUFJ銀行は2回、フィッシング詐欺の標的にされている。
また、多くのUFJ銀行の顧客はこの日記を読んではいない。

脆弱性を公開したことで危険を増したoffice氏との違いは「売名行為とも取れる」、「行動に真摯さが感じられない」ということだろうか。
それは主観的とも言える判断だ。


office氏は逮捕さるべし」論の根拠は、幾つかの要素が絡みついて、彼全体を指して「逮捕さるべし」となっている。

個人情報を晒した行為はプライバシー侵害で判断されるべきだろう。
しかし、脆弱性の公開自体は悪用されるリスクとのバランスで判断されるというのだろうか。
まさか見た目の態度や口調ではあるまい。

最近のフィッシング詐欺スキミング等の報道は、模倣犯によって利用者の危険が増大するにも関わらず、正当な業務行為とみなされている感がある。

振り込め詐欺に至っては、確実に対処する術がないまま報道されているため、犯罪者側が次の手を研究して先の手を打っている状態にある。
(これは確実に対処する術は・・・公的なコールセンターを設けても、やはり裏を掻くだろうから、無理では有るが)